哲学者A「法とは何か」哲学者B「法とは何かってどういう意味？」

風吹けば名無し

哲学者A「法と呼ばれるもの全てに共通する本質を知りたい」

哲学者B「つまり法と呼ばれるもの全てに共通する本質が事実として存在してると？」

哲学者A「そのはずだ」

哲学者B「そもそも本質が事実として存在すると言えるの？」

哲学者A「どういう意味？」

哲学者B「関心によって何が本質かが変わるなら本質は事実ではなく評価なのでは？」

哲学者A「法に本質が事実として存在しなかったらなぜ人々は法と法でないものを識別できるのか」

哲学者B「それは関心に共通の性質があるからでは？」

哲学者A「それは関心に共通の本質が事実として存在することを認めるということか？」

哲学者B「複数の人の関心に共通の性質があるからといってそれが普遍的本質だとは言えないのでは？
同じ慣習を持つ同じ社会の成員は共通の関心があるだろうし」

哲学者A「それでは普遍の本質ではなく社会的事実が共通の識別の基礎になっているということか？」

哲学者B「はい」

哲学者A「じゃあ君も結局評価ではなく事実が基礎だと考える点で私と共通しているわけだ」

哲学者B「そうですね」