プーチン「どうすりゃいいんだ…」

風吹けば名無し

元本拠地、キエフで迎えたウクライナ戦
先発スペツナズが大量戦死、陸軍も勢いを見せず惨敗だった
ロシアに響く国民のため息、どこからか聞こえる「もう終わりだよこの国」の声
無言で投降を始める軍隊達の中、往年の国家元首プーチンは独りクレムリンで泣いていた。
ソビエト連邦で手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できる同盟国・・・
それを今のロシアで得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」プーチンは悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、プーチンははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰ってトレーニングをしなくちゃな」プーチンは苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、プーチンはふと気付いた

「あれ・・・？同盟国がいる・・・？」
クレムリンから飛び出したプーチンが目にしたのは、ポーランドまで埋めつくさんばかりの軍勢だった
千切れそうなほどに旗が振られ、地鳴りのようにソビエト連邦の国歌が響いていた
どういうことか分からずに呆然とするプーチンの背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「ウラジミール、君と僕は同じ未来を見ている…」声の方に振り返ったプーチンは目を疑った
「シ・・・シンゾー？」「なんだプーチン、居眠りでもしてたのか？」
「フ・・・フルシチョフ書記長？」「なんだプーチン、かってにスターリンさんを引退させやがって」
「毛沢東さん・・・」　プーチンは半分パニックになりながらスコアボードを見上げた
１番：イラク　２番：ポーランド　３番：東ドイツ　４番：ソビエト連邦　５番：中華人民共和国　６番：キューバ共和国　７番：ブルガリア　８番：エジプト　９番：ハンガリー
暫時、唖然としていたプーチンだったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「勝てる・・・勝てるんだ！」
フルシチョフからツァーリの称号を受け取り、執務室へ全力疾走するプーチン、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・

翌日、クレムリンで冷たくなっているプーチンが発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った