楽天岸孝之「球際に弱い選手が多いし、１つのプレーが軽すぎる。」

風吹けば名無し

【楽天２―６ロッテ】
感情を抑え切れなかった。今シーズン初黒星喫した楽天・岸はバスに乗り込む直前に足を止めた。

　「誰も言わないから言います。今に始まったことじゃないですけど、球際に弱い選手が多いし、１つのプレーが軽すぎる。相手の守備を見て何も感じないということはない。自分も含めてワンプレーに気持ちを入れていかないと」。
プロ入り以来、敗戦の責任を常に背負ってきた岸が初めてキレた瞬間だった。

　1―1の6回、2死二塁でレアードを三ゴロに打ち取ったかに見えたが、平凡なゴロを三塁手の渡辺佳がファンブル。
痛恨のミスが出て2死一、三塁にピンチを広げると、続く山口への初球がワンバウンドして捕手の下妻が後逸。
三塁走者が生還して勝ち越され、さらに山口に二塁手の頭上を越えるポテンヒットでさらに1点を奪われた。

「勝負どころでの制球が良かった」と石川を評価したが、そんな相手右腕に敗れたことよりもチームの現状に我慢ならなかった。

　この日の２失策で今季11失策はオリックスと同数でリーグワーストタイ。併殺を取れないなど記録に表れないミスもある。投手陣のフラストレーションが相当たまっているのは事実だ。
好投してもが白星につながらないイラ立ちも重なったベテランは最後に「ウチのチームはまだ若い選手が多い。もっとがむしゃらにやってほしい」と加えた。

　チームは今日の敗戦で２連敗。首位死守もここが踏ん張りどころだ。投手と野手の信頼関係が崩れれば、シーズンも終わってしまう。

　≪気持ち分かるが≫
岸の発言に楽天・石井監督は困惑顔ながら「気持ちは分かるけど、それをカバーするのもベテラン。岸の言うことじゃない」とぴしゃり。
試合後は渡辺佳らの野手陣をコーチ室へ呼び出して反省会を行うなど、首脳陣もチームの立て直しに必死。
指揮官は「みんな分かっているんだから」と自分に言い聞かせるように話した。

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