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吸血鬼「おいオマエ、掃除はまだできていないの?」俺「はっ、申し訳ございません」

1 :風吹けば名無し:2020/09/14(月) 21:50:02.73 ID:wAp373P+0.net
吸血鬼「全く、ニンゲンの使用人なんて雇うものじゃなかったわ」
吸血鬼「仕事が遅くてイライラするのよ」

俺「はい……」

吸血鬼「いい? オマエがどうしても、大ネズミから助けてやった恩を返したいというから、こうしてこき使ってやっているの」
吸血鬼「これでは、使い魔共にやらせた方が遥かにマシでしょうねえ」

俺「仰る通りです……ふがいなさを恥じるばかりです」

吸血鬼「チッ、次戻ってくるまでに終わってなかったら、血を吸いつくして捨ててやるんだから」

俺「それはお太りになられますよ」

吸血鬼「……オマエ、たまに私のことを馬鹿にしていない?」

俺「いえ、滅相もございません」

2 :風吹けば名無し:2020/09/14(月) 21:50:23.74 ID:NEi5dwJB0.net
マジでありがとう

3 :風吹けば名無し:2020/09/14(月) 21:50:34.87 ID:wAp373P+0.net
猫「ニンゲン、オマエは仕事が遅いのな」

俺「余計なお世話でございます喋る畜生」

猫「物怖じしなさすぎだろ……」
猫「オレッチを見たニンゲンは、みんな悲鳴上げて逃げてくんだぜ」

俺「掃除手伝ってもらえませんか?」

猫「おいおい、オレッチは猫ちゃんだぜ? できるわけないじゃん、箒とかに頼めよ」

俺「猫の手も借りたい、という奴です」カタスクメッ

猫「…………」
俺「…………」

俺「……ふむ」コホンッ

4 :風吹けば名無し:2020/09/14(月) 21:50:44.05 ID:wAp373P+0.net
猫「ニンゲン、あんま捨てたもんじゃねえぜオマエ」
猫「ああ見えても吸血鬼様は、オマエが来たことに大喜びだ」

俺「そうは見えませんが?」

猫「ずっとニンゲンに怖がられてきたからな」ケケケ
猫「従順なオレッチら畜生以外との距離感がわからねえんだよ」

猫「朝からドレスの皴取って、犬歯と寝癖を気にして鏡の奴と面合わせて大騒ぎよ」

俺「ほう」

5 :風吹けば名無し:2020/09/14(月) 21:50:55.07 ID:wAp373P+0.net
猫「そう思えばほら、あのネクラクソオンナの戯言もちっとは可愛く見えるってもんだろ」

俺「……」

猫「どった、ニンゲン? 黙りこくって」

俺「まあ、それはそうかもしれませんね」ハッハッハッ
猫「だろ?」ニャッニャッニャッ

吸血鬼「ほう……?」ピキピキ

俺「……と、こちらの猫様が全て仰っておりました。今晩は猫鍋にするのがよろしいこと、進言いたします」

猫「ニャニッ!?」

6 :風吹けば名無し:2020/09/14(月) 21:50:55.68 ID:F3Ip9s9e0.net
オコエに見えた

7 :風吹けば名無し:2020/09/14(月) 21:50:56.71 ID:0oqZQjrD0.net
ちょっと作品論語り合おうや
Twitterでこっちに連絡してくれ

8 :風吹けば名無し:2020/09/14(月) 21:51:03.18 ID:wAp373P+0.net
俺「すいません主様」

吸血鬼「どうしたの? 私に言いたいことがあるなんて、珍しいわね」
吸血鬼「手短に言いなさい。紅茶が冷めてしまうわ」

俺「実はわたくし、故郷に用事がありまして」
俺「しばしお暇いただきたいと……」

吸血鬼「はあ? 下僕のくせに、自由に出入りしたいなんてムカツクわね」イラッ
吸血鬼「立場がわかっていないんじゃなくて?」

俺「大事な要件なのでございます」
俺「どうかお許しいただきたく」

9 :風吹けば名無し:2020/09/14(月) 21:51:03.24 ID:Ipq6cmob0.net
おら早くレスに返事しろよ

10 :風吹けば名無し:2020/09/14(月) 21:51:07.63 ID:8REILsd/0.net
立て直しは甘え

11 :風吹けば名無し:2020/09/14(月) 21:51:23.56 ID:wAp373P+0.net
吸血鬼「……オマエも、結局私が怖いんでしょう」
吸血鬼「そうやって、裏切っていくんだ」
吸血鬼「口先ばっかり都合のいいこと言って、だから貴方達ニンゲンって嫌いよ」

猫「ニャア……」ドキドキ

俺「必ず戻ってまいります。このわたくしの、命に懸けまして」バッ

吸血鬼「…………」
吸血鬼「行きなさい」チッ

俺「ありがたく存じます……」

吸血鬼「……これ、お守りよ。持っていきなさい」
吸血鬼「下僕に死なれたら、私が困るものね」

俺「ハッ!」

猫「ニャア……」ニコニコ

12 :風吹けば名無し:2020/09/14(月) 21:51:30.14 ID:okNnkZJha.net
>>1の必死

http://hissi.org/read.php/livejupiter/20200914/d0FwMzczUCsw.html

13 :風吹けば名無し:2020/09/14(月) 21:51:33.68 ID:kRNEwIkYa.net
ゴミ定期 死ねよ

14 :風吹けば名無し:2020/09/14(月) 21:51:42.22 ID:wAp373P+0.net
吸血鬼「……」ソワソワ
吸血鬼「……」ソワソワ

ギイ

吸血鬼「おっ、遅いわよ! どこをほっつき歩いていたのかしら?」
吸血鬼「私の下僕の自覚が足りないみたいね!」

猫「にゃ〜ん」

吸血鬼「……なんだ、オマエか」ハァ

猫「まだ三日ですぜ、主様よ」

吸血鬼「べ、別にアイツのことを考えていたわけじゃないわよ!」バンッ

15 :風吹けば名無し:2020/09/14(月) 21:51:50.98 ID:ACzBmNhv0.net
なんやこれ

16 :風吹けば名無し:2020/09/14(月) 21:51:56.68 ID:wAp373P+0.net
吸血鬼「……一週間経ったのに、戻らないじゃない」
吸血鬼「私から様子を見に行った方がいいのかしら?」

吸血鬼「何か、万が一がないとも限らないし……」カリカリ

吸血鬼「……私もそんな労ってやらなかったから、愛想尽かされちゃったんじゃ……」
吸血鬼「で、でも、私、こんな、わからなかったし……慣れてないし……」ジワッ
吸血鬼「誰も、教えてくれなかったから……」

ギイッ

吸血鬼「っ!?」

猫「にゃ〜ん……」ヒョイ
猫「その、悪い……」

吸血鬼「……別に、いいわよ。そんな、期待なんてしてなかったし……」シュン

猫「にゃ〜ん……」

17 :風吹けば名無し:2020/09/14(月) 21:52:28.39 ID:CPc5VTOq0.net
裏切りそう

18 :風吹けば名無し:2020/09/14(月) 21:52:30.26 ID:m9fCzPR70.net
未完定期

19 :風吹けば名無し:2020/09/14(月) 21:52:37.50 ID:wAp373P+0.net
部下「俺様、手筈は?」

俺「ああ、十分だよ」
俺「吸血鬼の魔力、部下の数、使い魔の質、家の間取り、すべて正直に教えてくれたさ」

俺「概ねこの目で確かめたのだから、間違いない」
俺「彼女は警戒されていたほど強い吸血鬼ではなかった」

部下「さすが、異端審問官の幹部に、最年少で昇り詰めたお方!」
部下「得体の知れない妖魔でさえ、あっさりと篭絡してしまうとは」
部下「我が国最強のジゴロでございますね」ククク

俺「明日、引き返し、あの吸血鬼の館を焼き払う」
俺「早めに戻ると伝えているのでな」

部下「ひゅーっ! 冷酷ぅ! さすが、そこに私は憧れますっ!」

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