あの選手は今、「元読売ジャイアンツ捕手炭谷銀仁朗（41）」特集

風吹けば名無し

都内の公園に佇む一軒のダンボールハウス、そこが現在の彼の住まいだ。
公園の前で「おはようございます」と声をかけて来たのが元巨人の炭谷銀仁朗さん（41）だった。
炭谷さんは元プロ野球選手で長年西武ライオンズの正捕手を勤めており、2008年日本シリーズでは負傷した細川に代わってマスクを被り日本一にも貢献した。
出場機会を求めて2018年にFAで巨人に入団したが翌年のキャンプの西武戦
現在の巨人内海哲也投手コーチが投げた球が炭谷の右肩に直撃、さらに無理な体勢から倒れ込んだ際に右肩の神経が断裂し全治一年と診断されシーズンを棒に振った。
再起をかけリハビリに取り組もうとしたオフシーズン、広島からFAした會澤翼捕手が巨人入団を発表。レギュラー捕手として活躍し日本一に貢献した。
しかし炭谷はその後の検査で二度とまともに投げられない事が発覚し球団は解雇、他球団からのオファーは無くその年限りで引退をした。
「貯金は妻との慰謝料で全て無くなり多額の借金だけが残りました、それで指導者や解説の仕事も一切来ませんでした。
西武からはドラフトで一位指名したのに国内FAした奴を取る気は一切無いと言われ実家の畳屋でも自分が抱えた借金の件と巨人と西武のファンからの嫌がらせを恐れた親から勘当されました」
「今でも人的補償となった内海さんには申し訳ないと思ってます、チームメイトや首脳陣、巨人ファンから嫌われた僕より辛かったと思いますので恨みはありません」
「原監督（炭谷を獲得した翌年に急死）は僕が全盛期に見えたから最高の評価をしてくれたんだと思います」と
償いを込めた日課である空き缶拾いをしながら自身のプロ野球生活を語ってくれた。

（写真右端、ホームレスに達と奉仕作業に勤しむ炭谷さん）