英蒸留所、ウオッカ新商品を「ノビチョク」と名付け非難殺到

風吹けば名無し

【ロンドン時事】英南西部ブリストルの蒸留所が、ウオッカの新商品に旧ソ連で開発された軍用神経剤と同じ「ノビチョク」と名付けて販売を始めたが、批判を受けて中止に追い込まれる騒ぎがあった。

英南部では今月、４０代の男女２人がノビチョクにさらされ、女性が死亡する事件があったばかり。悪酔いが過ぎたようだ。

地元紙ブリストル・ポストが報じた。この蒸留所は７日、自社のフェイスブックで「限定版のウオッカを発売する！　この滑らかな飲み心地は笑い事じゃない」と投稿し、注文を受け付けた。

しかし、フェイスブックには「後味の悪い名前だ」「マーケティング担当者をクビにしろ」などと批判のコメントが殺到。蒸留所はすぐに販売中止を決め、死亡した女性の遺族らに謝罪した。

ノビチョクは、３月に起きた元ロシア情報員暗殺未遂事件でも使われた。同紙によると、蒸留所は声明を出し「気分を軽くし、緊張を和らげたいと思っていた。配慮を欠いたことを心からおわびする」と表明している。　