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「セリヌンティウス。」メロスは眼に涙を浮べて言った。
- 1 :風吹けば名無し:2017/12/21(木) 22:33:07.99 ID:w+CJiIqm0.net
- 「私を殴れ。力いっぱいに頬を殴れ。私は途中で一度、悪い夢を見た。君がもし私を殴ってくれなかったら、私は君と抱擁する資格さえ無いのだ。殴れ。」
セリヌンティウスは、すべてを察した様子でうなずき、刑場に鳴り響くほど音高く
メロスの右頬を殴った。殴ってから優しく微笑ほほえみ、
「メロス、私を殴れ。同じくらい音高く私の頬を殴れ。私はこの三日の間、たった一度だけ、ちらと君を疑った。君が私を殴ってくれなければ、私は君と抱擁できない。」
メロスは腕にうなりをつけてセリヌンティウスの頬を殴った。
「ありがとう、友よ。」二人同時に言い、ひしと抱き合い、それから嬉し泣きにおいおい声を放って泣いた。群衆の中からも、歓喜の声が聞こえた。
暴君ディオニスは、群衆の背後から二人の様を、まじまじと見つめていたが、やがて静かに二人に近づき、顔をあからめて、こう言った。
「おまえらは、わしの心に勝ったのだ。信実とは、決して空虚な妄想ではなかった。わしも仲間に入れてくれまいか。どうか、おまえらの仲間の一人にしてほしい。」
メロスは懐中から短剣を取り出すと王の胸につきたて言った。
「気の毒だが、正義のためだ」
- 2 :風吹けば名無し:2017/12/21(木) 22:33:51.35 ID:gxYYh/rSa.net
- 滑ったな
- 3 :風吹けば名無し:2017/12/21(木) 22:34:12.91 ID:Iu5Es6cqd.net
- 王様仲間入りエンドって実際臭いよな
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