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北方謙三版 けものフレンズ第壱話

1 :風吹けば名無し@\(^o^)/:2017/04/14(金) 16:04:03.11 ID:xOHxNFlap.net
見渡す限り平原が広がる地があった。
サバンナ地方と呼ばれるその地にて、異形なる獣が樹上に在た。名は藪猫。
身の丈4尺(ほどの体躯の頭上には、6寸程の耳を携え、豹柄模様の着衣を身にまとい眠っていた。
意識は落ちているものの、その神経、耳は、周囲の状況を、敏感に感じ取っていた。

2 :風吹けば名無し@\(^o^)/:2017/04/14(金) 16:04:25.03 ID:xOHxNFlap.net
音。
何者かの駆ける音を拾い上げたその耳は小さく動き、次の瞬間にはその身体はこわばり、警戒態勢に入っていた。
サバンナの地は、藪猫が、平定をした地である。
その地に生きるものは全て、藪猫の預かり知ることであるが、拾い上げたその音は今までに聞いたことのない、音であった。

3 :風吹けば名無し@\(^o^)/:2017/04/14(金) 16:04:51.19 ID:xOHxNFlap.net
何者が、駆けているのか。
藪猫が周囲を見渡すと、身の丈4尺ほど、浮浪者が如き衣服に包を背負った獣が一匹、駆けていた。
やはり見覚えがない獣であった。近づき、姿を見せる。
その獣は、こちらに気付くと踵を返して、逃げ出した。

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