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なろう作家「ふむ、ここは禁酒法を施行しようと思う。みな酒を溝に捨ててくれ」

1 :風吹けば名無し@\(^o^)/:2016/10/26(水) 01:49:17.06 ID:UyZKX9HO0.net
「さ、酒を……ですか?」

私の言葉に市民達は困惑の表情を浮かべる。それも無理からぬ事。 
常識的に言って酒は庶民の嗜好品。それを捨てるなど彼らの楽しみを奪うのと同じ。 
けれどもだ。大量に摂取すれば死ぬし、泥酔した人が他人を傷付けることも珍しくない。 
それなら酒を捨て健康性をあげた方が効率的だ。 

「おおっ! 頭が軽い。酒を飲む前より軽くなっている気がする……!」 

「本当だ……一体どうして…………?」 

やはりか、と内心で思う。どうやら市販された酒の中にはメタノールが練り込まれており、普段よりも中毒性が強くなっていたのだろう。 
だから酒を捨てシラフになれた身体が普段の状態でも軽くなったように実感するのだ。 
それは錯覚現象ではあるのだが、兵士達の士気を上げるためにも話に勢いをつける。 

「忌まわしき酒を捨て去った今。もう君たちを縛るものは何もない、健康になったこの肉体を使い共にドイツを倒そうではないかっ!」 

私にしては珍しく声を大きくする。それを聞いて兵士達の目に輝きが帯びてくる。 

「「おおおおおおおおおおっ!!」」 

勢いよく大地が揺れる。それは獣の声ではない市民達の闘志溢れる心の咆哮だった。 

「ふむ、いい調子だ。では向かおうかアメリカが最強であると示そう!」 

「おうっ! 俺はアンタに付いていくよ……! 絶対に活躍して見せるからなっ!」 
「ドイツどもをぎゃふんと言わせてやるぜぇぇええ!」

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