■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
なろう作家「すげえ!分厚くてチーズがタマンねぇ!」
- 1 :風吹けば名無し@\(^o^)/:2016/10/23(日) 17:39:20.12 ID:MLhRpc/n0.net
- ヤテナイ・ストリートを東へ。
半年前に潰れたパブの軒先、不法投棄された旧型オイランドロイドの脚がポリバケツからハミ出し、今日も冷たい重金属酸性雨に濡れている。
その先、「禅mark4」「銀杏屋」のネオン看板を目印にピット階段を降りると、四方をコンクリで囲まれたバスケットコートがある。
- 2 :風吹けば名無し@\(^o^)/:2016/10/23(日) 17:39:53.73 ID:txmC8uuOa.net
- たまんないんごねぇ
- 3 :風吹けば名無し@\(^o^)/:2016/10/23(日) 17:39:53.81 ID:MLhRpc/n0.net
- このバスケット・ピットの広さはタタミ20畳ほど。
3on3がぎりぎり可能な広さだが、むしろそこはバスケットマンよりスケートパンクス達のテリトリーであり、命知らずの若者が占拠するエクストリーム・プレイスだ。
持ち込まれた複数のラジカセから高速BPMのスケートパンクが大音量で流れている。
- 4 :風吹けば名無し@\(^o^)/:2016/10/23(日) 17:40:22.34 ID:MLhRpc/n0.net
- ズゴゴー……ズゴゴー……スケートボードがコンクリートにタイヤを刻みつけるサウンドが響き渡り、ストロボライトの逆光に、宙返りを決めるパンクスの極彩色のモヒカンが踊る。
「イェー!」「極端!」パンクスは仲間がトリック・ジャンプを決めるたびに歓声を上げ、
チームの旗印である「極端」を叫ぶ。
- 5 :風吹けば名無し@\(^o^)/:2016/10/23(日) 17:40:52.67 ID:MLhRpc/n0.net
- 赤いモヒカン男がネズミ花火めいた美しい回転軌跡を閃かせ、スケートボード裏面の見返り美人が微笑むと、見事な三回転エクストリームジャンプの着地音が反響した。
「イエー!」「極端!」仲間パンクスの賞賛に応える男の腰と膝は見事なサイバネ・クローム。
背中に「トナカ」のカタカナ刺青。彼の名だ。
- 6 :風吹けば名無し@\(^o^)/:2016/10/23(日) 17:41:27.07 ID:MLhRpc/n0.net
- 「天才的だゼ!」「悔しいけど才能が一番あるナ!」「生き急いでやがる!」「へへッ!ファック・オフ!」
トナカはクロームの差し歯を見せて笑った。
コンクリートと、スピードパンクのビートと、生身以上にニューロンに素早く応えるサイバネと、見返り美人のボード……それでトナカの世界は完璧だった。
総レス数 6
2 KB
掲示板に戻る
全部
前100
次100
最新50
read.cgi ver 2014.07.20.01.SC 2014/07/20 D ★