則本「ﾀﾅｶｻﾝｺｴﾅｷｬ…ｲﾜｸﾏｻﾝｺｴﾅｷｬ…」

1 ：風吹けば名無し＠＼(^o^)／：2015/12/04(金) 16:57:20.48 ID:9LX8Wwfsr.net

則本「ああああああああああああああああああああああああ」ｶｲﾏﾀｷﾞｰ
則本「超えるんだああああああああああああああああああ」ｾﾝﾊﾟﾝｰ

2 ：風吹けば名無し＠＼(^o^)／：2015/12/04(金) 16:57:55.10 ID:9LX8Wwfsr.net

本拠地、東京ドームで迎えた韓国戦
先発大谷が7回0失点の暴投、打線も9回に追いつかれ、そのまま追いつけず、そのまま敗戦
スタジアムに響くファンのため息、どこからか聞こえる「一昨日までは楽しかったな」の声
無言で帰り始める選手達の中、一昨年の新人王則本は独りベンチを殴っていた
一昨年手にした栄冠、喜び、感動、そして何より、何が何でも勝つぞという溢れんばかりの闘志・・･
それを今の楽天で得ることは殆ど不可能と言ってよかった

3 ：風吹けば名無し＠＼(^o^)／：2015/12/04(金) 16:58:20.30 ID:9LX8Wwfsr.net

「ﾀﾅｶｻﾝｺｴﾅｷｬ…ｲﾜｸﾏｻﾝｺｴﾅｷｬ…」則本は回を跨ぎ続けた
どれくらい経ったろうか、則本ははっと目覚めた
どうやら殴り疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した 
「やれやれ、戻ってアイシングをしなくちゃな」則本は苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、則本はふと気付いた

4 ：風吹けば名無し＠＼(^o^)／：2015/12/04(金) 16:58:51.79 ID:9LX8Wwfsr.net

「あれ・・・？お客さんがいる・・・？ 
ベンチから飛び出した則本が目にしたのは、外野席まで埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどに旗が振られ、地鳴りのように球団公式軍歌が響いていた
どういうことか分からずに呆然とする則本の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「ノリ、投球練習だ、早く行くぞ」声の方に振り返った則本は目を疑った
「た・・・田中さん？」
「Hey, Nori! Were you sleeping?」 「マ・・・マギーさん？何故ここに…？」

5 ：風吹けば名無し＠＼(^o^)／：2015/12/04(金) 16:59:07.02 ID:9LX8Wwfsr.net

「なんや則本、勝手にマギーを退団させやがって」 「小山さん・・・」
則本は半分パニックになりながらスコアボードを見上げた
１番：岡島　２番：藤田　３番：銀次　４番：ジョーンズ　５番：マギー　６番：枡田　７番：松井稼　８番：嶋　９番：島内
暫時、唖然としていた則本だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「逆転・・・逆転できるんだ！」

6 ：風吹けば名無し＠＼(^o^)／：2015/12/04(金) 16:59:36.64 ID:9LX8Wwfsr.net

田中からももクログラブを受け取り、グラウンドへ全力で回跨ぎをする則本、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・･

翌日、ベンチで冷たくなっている則本が発見され、村田と吉村は病院内で静かに息を引き取った