【定期】阪神ファン集合

1 ：風吹けば名無し＠＼(^o^)／：2015/04/12(日) 22:59:53.20 ID:Li8us9ei0.net

本拠地、甲子園球場で迎えた巨人戦
先発どんでんが大量失点、打線も勢いを見せず惨敗だった
スタジアムに響くファンのため息、どこからか聞こえる「今年はもうアレよ」の声
無言で帰り始める選手達の中、昨年の首位打者どんでんは独りベンチで泣いていた
85年に手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるチームメイト・・・
それを今の阪神で得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「そらそうよ・・・」どんでんは悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、どんでんははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰ってアレせなもうアレやろうな」どんでんは苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、どんでんはふと気付いた

2 ：風吹けば名無し＠＼(^o^)／：2015/04/12(日) 23:00:07.41 ID:QTIbV7I+0.net

解散

3 ：風吹けば名無し＠＼(^o^)／：2015/04/12(日) 23:00:37.86 ID:Li8us9ei0.net

「あれ・・・？おる・・・？」
ベンチから飛び出したどんでんが目にしたのは、外野席まで埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどに旗が振られ、地鳴りのようにタイガースの応援歌が響いていた
どういうことか分からずに呆然とするどんでんの背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「どんでん、アレや、早よ行くで」声の方に振り返ったどんでんは目を疑った
「ど・・・どんでん？」 　「なんや、居眠りでもしとったんか？」
「ど・・・どんでんコーチ？」 　「なんやどんでん、かってにどんでんをアレ(引退)させたらアカンやろ」
「どんでん・・・」 　どんでんは半分パニックになりながらスコアボードを見上げた
１番：どんでん　２番：どんでん　３番：どんでん　４番：どんでん　５番：どんでん　６番：どんでん　７番：どんでん　８番：どんでん　９番：どんでん
暫時、唖然としていたどんでんだったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「おお、もう・・・」
どんでんからグラブを受け取り、グラウンドへ全力疾走するどんでん、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・翌日、ベンチで冷たくなっているどんでんが発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った