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青春時代に母親を失ったことが全ての基点だった。

1 :風吹けば名無し@\(^o^)/:2014/04/20(日) 01:02:26.88 ID:6E1Y9edg.net
当職と弟は、地元でも名のある錬金術師の一家である。自分で言うのもなんだが大人にも負けないほどの技術があった。
当職の母親は数年前に病死し、弟と共に母親を人体錬成によって蘇らせようと計画していた。
大好きだった母親に会いたい一心で、寝る間も惜しんで学んだ。試した。そして今まさにそれを実現させようとしている。
「母さん、僕らに会ったら何て言うかなあ」
弟がそんな事を言い、二人が錬成陣に手を合わせた時だった。轟音と共に赤黒い光が唸りを上げ、辺りを包み込んだ。
そして錬成陣から這い出た無数の手が、当職達を闇へ引きずり込む!
「うわああああああ!!!!」「 ああああああああああああああ!!!!(ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!) 」
────気が付けば当職は血の海の中に居た。
「厚史!厚史!うぐっ…!」幾ら呼んでも返事はない。返事の代わりに腹に激痛が走る。
どうやら当職は胃と腸の内容物、そして弟を『持って行かれた』らしい。畜生め、何が等価交換だ。一方的に奪われただけじゃないか。
「我が弟厚史よ…今助けてやるナリよ」
今度はこちらが奪う番だ。そして当職は再び禁忌を犯す───

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