なろう作家「転生物叩かれとるな……せや、主人公殺したろ！」

風吹けば名無し＠＼(^o^)／

転歴987年に起こった新興宗教【転生寺院】による集団自殺は記憶に新しい。
転生寺院の元々の母体は孤児院であったが、その実態は創始者である会長マサツグを中心とした
多数の未成年の少女で形成された違法ハーレムであった。
マサツグは異世界人を自称し特殊能力により少女達を洗脳していたがその年の6月2日に蒸発。
残された孤児院の少女達は統制を失い、マサツグの付き人であったエリンをトップとし暴走を始める。
詐欺師マサツグの残した死後転生の概念は少女たちによって信仰へと変化。
マサツグ孤児院は【転生寺院】と名を改め、歪なカルト団体としての一歩を歩み出した。
人種や年齢、性別、病気等による差別撤廃やいじめ廃絶を謳い信者を増やす一方で、団体の幹部は全て女性で構成されていた。
元々の孤児院本部を中心に信者だけで生活するマサツグタウンを開拓。見える範囲では対外向けの整備を進めるものの
裏では収監施設や隔離施設が建設され、上層部の意向に従わない信者への虐待などが繰り返されていた。
11月18日、ミヤモト・トリタ視察団の来訪により実態を暴かれかねない状況に追い詰められた転生寺院は
ミヤモト・トリタ両議員と視察団のメンバーの暗殺を決行。しかし一部メンバーを取り逃がしてしまう。
これを受けて団体トップのエリンとシーはかねてより計画していた【転生自決】を発表する。
914人の信者たちはシアン化カリウムを静脈に注射し、マサツグの言い残した死後の転生を信じて死んでいった。
この死者数は転歴1001年の同時多発テロ発生まで国内最大を維持し続けた。