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将棋界3大事件 「陣屋事件」「竹俣紅、森内俊之永世名人に弟子入りしておきながら引退事件」

204 :風吹けば名無し:2020/03/18(水) 12:15:07.31 ID:C+s6uoVC0.net
今から約20年前。将棋界は異様な事態にちょっとした騒動となった。
当時23歳にしてすでに4冠を手にしていた、羽生善治が名人戦挑戦者決定リーグでもあるA級順位戦に初参加し、
いよいよ名人挑戦権をかけて残り2局となっていた。
残す相手は中原誠前名人と谷川浩司王将。リーグ初参加の羽生は順位が9位。
谷川は4位、中原は1位。しかも中原は永世名人有資格者でもある。

対局室に早くに現れた羽生はほとんど直線的に何も躊躇(ためら)うこともなく床の間を背に着席した。
そして瞑目(めいもく)し早くも戦闘態勢に入ろうとしていた。ややあって現れた中原は対局室に入るなり目を丸くした。

自分が座るべき場所に若僧が座っている。このとき中原は46歳。
羽生は確かに4冠王ではあるが、しかし先輩であり永世名人でもあり、順位も上であり、なにをしても中原が上座であることは明白。
しかし中原は何も言わずに「フフッ」と笑って下座に着いたのだという。
序列を破られてもなお動じない、感情も乱さない大名人の風格は流石である。将棋は羽生が勝つ。


続けて谷川戦。これも正確には順位が上の谷川が上座。
しかし先に現れた羽生は今度も平然と上座を陣取る。
将棋は羽生が勝ち、名人挑戦権の行方は、プレイオフとなり再び谷川と関西将棋会館で相まみえることとなる。

対局15分前に和服に身を包み現れた羽生は、またしても上座に着く。
後から現れた谷川は口にこそしなかったが表情は硬く怒りを顕わにしていた。

これが羽生善治3連続上座事件の顛末。将棋界は騒然となった。
棋士道に反するという棋士、もっと謙虚になるべきという声、生意気だという将棋ファン。

ほどなくして将棋雑誌に羽生自身の謝罪文が載り一件落着となる。
4冠を保持していたことで3局とも全部自分が上座だと思い込んでいた、
順位戦だけに特別な決まりがあることは知らなかったというものであった。

日本らしいやや曖昧な決まりが混乱のもととなった。
しかし羽生自身も、はっきりと順番を決めるのではなく、融通があるほうが好きだと言っている。
また上座に先に、中原、谷川が来て座っていたら、の問いに「まったく何とも思いませんでした」との言葉を残している。

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