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【悲報】国民的絵本「100万回生きたねこ」さん、少年マガジンとコラボしてしまう

289 :風吹けば名無し:2018/11/09(金) 12:21:40.27 ID:q6DeDM+za.net
ねこは言いました。
「おれは、 100万回も 死んだんだぜ。 いまさら おっかしくて!」
ねこは、誰よりも 自分が 好きだったのです。
たった1ぴき、 ねこに 見むきも しない、 白い美しい ねこが いました。
ねこは、 白いねこの そばに いって 「おれは、100万回も しんだんだぜ!」と 言いました。
白いねこは。 「そう。」 と いったきりでした。 ねこは、少し腹を立てました。
なにしろ、 自分が だいすきでしたからね。
次の日も、次の日も、ねこは白いねこの ところへ行って、言いました。
「きみは まだ 1回も 生きおわって いないんだろ。」 白いねこは、 「そう。」と 言ったきりでした。
ある日、 ねこは、 白いねこの 前で、 くるくると 3回 宙返りをして 言いました。
「おれ、 サーカスの ネコだったことも あるんだぜ。」 白いねこは、 「そう。」と 言ったきりでした。
「おれは、 100万回も......。」 と 言いかけて
ねこは「そばに いても いいかい。」 と白いねこに たずねました。
白いねこは、 「ええ。」 と言いました。
ねこは、 白い ねこの そばに、 いつまでも いました。
白いねこは、 かわいい 子ねこを たくさん 産みました。
ねこは もう 「おれは、 100万回も......。」 とは、決して 言いませんでした。
ねこは、 白いねこと たくさんの 子ねこを、 自分よりも すきなくらいでした。
やがて、 子ねこ達は大きくなって、 それぞれ どこかへ 行きました。
「あいつらも りっぱな のらねこに なったなあ。」
と、 ねこは満足して言いました。
「ええ。」 と 白いねこは 言いました。
そして、 グルグルと やさしく のどを 鳴らしました。
白いねこは、 すこし おばあさんに なっていました。 ねこは、 いっそう やさしく、 グルグルと のどを ならしました。
ねこは、 白いねこと いっしょに、 いつまでも 生きていたいと 思いました。
ある日、 白いねこは、 ねこの となりで、 しずかに うごかなく なっていました。
ねこは、 はじめて 泣きました。
夜になって、 朝になって、 また 夜になって、 朝になって、 100万回も泣きました。
朝になって、 夜になって、 ある日の お昼に、 ねこは 泣きやみました。
ねこは、 白いねこの となりで、 しずかに うごかなく なりました。

ねこは もう、 けっして 生きかえりませんでした。

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